より美味しく安全な野菜を作るために、土壌医の勉強をしています
2025~2026の取得をめどに頑張ります
以下、自分でアクセスして見直せるように備忘録です
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1章 環境要素・栽培期間拡大への対応
①気象的要素 温度日照降雨風霜
②土壌的要素 科学物理生物性、菌、センチュウ
③生物的要素 病害虫雑草鳥獣
表1-1参照
水稲 25-30度 減数分裂期に17度、出穂期、開花期、乳塾期は20度以下で登熱歩合が低下する
小麦 体温を経過しないと出穂しにくい
キャベツ 最悪適温は15-20度 石灰、カルシウムを好む
冬から春は千葉愛知、夏から秋は群馬長野や北海道にて生産
キュウリ 13-14度以上で生育、適温は22-28度
リンゴ 冷涼な土地が適する、一定期間以上低温にならないと休眠が破れない
品種選択型 キャベツなど
環境制御型 果菜類 促成栽培など
2章 土壌環境
土壌の役割
①作物を倒れないようささえる
②水と酸素を根から供給
③窒素リン酸カリなどの養分を根から供給
④養水分や土壌微生物層の変化を和らげる緩衝能
根からの吸収
腐植が団粒構造をつくり機能を高め、養分を高める
緩衝能
①物理的緩衝能 地温変化
②科学的緩衝能 養分やpH
③生物的緩衝能 土壌微生物とセンチュウ
根の働き
①養水分の吸収
②窒素化合物や生育調整物質、サイトカイニンなどを合成する
毛根から根酸を分泌してリン酸の吸収をよくする
根のまわりの微生物層をよくする
サイトカイニン
細胞分裂の促進、側芽の成長促進
根の発達に良い土壌
①通気性排水性保水性
②肥料分のバランス、pHが適正
③有機物が含まれ土壌生物が豊富
団粒構造は微生物や腐植により作られる
土壌の種類
農耕地土壌において分布面積の多い順
①灰色低地土 水稲
②黒ボク土 大根さつま落花生、リンゴなし
③グライ土
④褐色森林土、褐色低地土 もも
⑤黄色土
山地は褐色森林土
台地丘陵地では黄色土、赤色土や黒ボク土
低地ではグライ土、褐色低地土、灰色低地土が多い
土性の区分
粒径の大きさで砂、微砂(シルト)、粘土に区分される
これらの混ざり具合で砂質、壌質、粘質にわかれる
直径2ミリをこえるものは礫(れき、つぶて)と呼んどある
粘土含有量の少ない順に
砂土、砂壌土、壌土、植壌土、植土
作物生育にとって好ましい土壌環境と課題
◾️水田
畑と違うのは、
①灌漑水によって養分が捕球される
②水稲収穫後は落水されるため養分蓄積がおきにくいこと
よく育つには、
①腐食含量や肥料養分が適正範囲である
無機体窒素である地力窒素の依存度が高く、水稲の吸収窒素の約6割が地力窒素であるとされる
ケイ酸を好んで吸収する 有効態ケイ酸含量は乾土100gあたり15mg以上であることが望ましい
②保水性や透水性が適度である
還元状態が極度に続くと根の養分吸収力が弱まる
透水性が良すぎると養分も抜ける
収穫期に根の障害で生育が悪くなる水田を秋落ち水田と呼ぶ
③作土深や土壌の硬さが適度である
土が固く締まった鋤床層(硬盤層)までが深いと根が深く伸びる
作土の深さは15-20㎝が望ましいとされる
近年はケイ酸や遊離酸化鉄が不足の水田がみられる
リン酸は蓄積がちらしい
◾️畑地
肥料が多く必要な野菜が多いことから塩類濃度が高まりやすい。とくにハウスは雨がないら硝酸塩や硫酸塩がたまりやすい
pHは6.0-6.5が望ましいとされる
固層 土壌粒子、腐植など
液層 土壌溶液
気層 空気
団粒構造を作ること
土壌が柔らかくあること、山中式土壌硬度系で調べる。
18-20前後までは根が発達しうるが25mm以上になると厳しくなる
山中式土壌硬度計で22mm以下が望ましい
作土はダイコン、ニンジンは30センチ以上、ゴボウは60センチ以上確保する
◾️樹園地
樹園では果樹や茶が栽培されている
スピードスプレヤーで農薬散布することが多いので土が圧蜜を受け硬くなってる傾向にある
一般に窒素が多いと果実糖度が低下するとともに着色不良となり品質が低下する
施肥窒素だけでなく地力窒素も考慮すること
物理性 土が固くなってきている圃場は根張りが悪くなり方
pHのバランスが崩れできている圃場もある
茶では窒素施用量が少なくなってきてるけど、過剰に施肥されてるところもある
3章 化学性
電気電動度(EC)Electric Condutivity
土壌の水溶性塩基の送料を示し、塩類濃度の目安となる
塩類濃度が高いと根からの水分吸収が妨げられ、作物が枯れることがある。
障害は①過剰な施肥による硝酸イオンや硫酸イオンの蓄積、②肥料の副成分(硫酸イオンや塩素イオン)の残留
陽イオン交換容量(CEC)Cation Exchange Capacity
土壌が陽イオンを保持できる最大量(塩基置換容量とも)
土壌コロイド
土壌中の粘土と腐植によって構成されており、電気的にマイナスの性質を示す
陽イオンであるカルシウム、マグネシウム、カリウム、アンモニウム、水素などを電気的に保持している
塩基飽和度
①土壌pHの高まり、マンガンやホウ素が吸収されにくくなる
②土壌ECの高まり、養分吸収がされにくくなる
③苦土/加里比などの塩基バランスの適正範囲が狭くなってくる
塩基飽和度が100%を超えると、塩類濃度障害が出やすくなる
必須多量元素
炭素 | C | 有機物の構成元素 |
水素 | H | 同上 |
酸素 | O | 同上 |
窒素 | N | 有機体窒素と無機体窒素に分かれ、作物に直接利用されるのはアンモニア態窒素や硝酸対窒素などの有機体窒素である。易分解性のタンパク態窒素は土壌微生物によって分解され、無機態窒素として作物に利用される。 窒素が多すぎると生育や収量が低下する。 窒素施用量が多いと、水稲では玄米のタンパク質含有量が高くなり食味が低下する |
リン | P | 細胞内の生合成に重要な役割をしている。根の発達にも関与。土壌中で多くはカルシウム、アルミニウムや鉄と結合した状態で存在している。 カルシウムと結合すれば作物に利用されやすいが、アルミニウムや鉄と結合すれば利用されにくい。 黒ボク土がよくリン酸を固定する。 根の先端に近い細胞から多く吸収され、根の呼吸により発生するエネルギーを必要とする。 タマネギ、レタスは施用効果が高く、コマツナ、ダイコンは低い。 過剰になると過剰障害が出る。 |
カリウム | K | 光合成能を向上し、デンプンの蓄積を増進する。 ショ糖の転流を促進する。 マグネシウム、カルシウム、カリウムと拮抗関係にある。 イモや豆科は要求度が高く、葉菜類は低い。 過剰にあると病気の発生を招く。ブロッコリーではべと病にかかりやすくなハワイ、花蕾黒変症とよばれる。多すぎる圃場は施肥量を減らし、クリーニングクロップを採用するとよい。 |
カルシウム | Ca | 土壌PHを調節する働き 細胞壁生成と強化、不足すると成長が盛んな頂芽や根の生育が抑制される。 主に新しい根の先端部分から、水とともに導管をとおして吸収される。 移動速度はカリウムやマグネシウムと比較してかなり遅い。 このことから、特に生育が盛んな部分にカルシウムの必要量が行き渡らず細胞が壊死する、カルシウム欠乏症が起こりうる |
マグネシウム | Mg | 葉緑素の構成元素 ダイズなど油脂植物やトマト、キュウリ、メロンなどの果菜類、ブドウなどの果樹で要求度が高い マグ欠になると緑色が退色するクロロシス症状を起こす |
硫黄 | S | タンパク質、アミノ酸などの構成元素 |
微量元素
鉄 | Fe | 葉緑素、欠乏するとクロロシスする |
マンガン | Mn | 葉緑素、光合成やビタミンCの合成 pH6.5以上になると二価のマンガンが四価のマンガンになり不可給態化し、根から吸われにくくなる 過剰症は還元状態になった時に起こりやすい マンガン欠乏症、過剰症にはpHを適正にしていくことや排水性の改善が重要である pHの高まりが欠乏要因なら石灰資材の施用を中止するしするとともに硫安など土壌を酸性化させる肥料を用いるなどしてpHを下げる |
亜鉛 | Zn | 植物ホルモン、オーキシンの代謝やタンパク質合成 |
銅 | Cu | 葉緑体中に多く、光合成や呼吸に関する酵素に含まれる |
モリブデン | Mo | 植物体内の硝酸還元酵素の構成元素、根粒菌の窒素固定や硝酸還元に関与 |
ホウ素 | B | 細胞壁生成に重要な役割、カルシウムの吸収や転流にも関与。PH70以上で土壌有機物と結合しやすくなり欠乏しやすくなる |
塩素 | Cl | デンプン、リグニンやセルロース合成に関与している |
ニッケル | Ni | 体内の尿素をアンモニアに分解するウレアーゼの構成元素 |
土壌中の養分吸収に影響を与える項目の指標
陽イオン交換容量(CEC)me ミーイク
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